野良猫の保護活動 こみけちゃんの避妊 |
ある猫好きの方の庭で、子猫のミケが、
その「みけちゃん」と一緒にエサを
もらっていました。
「みけちゃん」と区別するために
「こみけちゃん」と名付けました。
2匹は親子ではありませんでした。
「こみけちゃん」はエサ欲しさに一人で
他所から移住してきた子猫でした。
前に紹介した「しっぽちゃん」も
その家で一緒にエサをもらっていました。
つまり、「しっぽちゃん」と
みけちゃん」と「こみけちゃん」の
3匹が一緒にいたのです。
最初に出会ったころの
「こみけちゃん」
(平成29年2月)
かわいい子猫でした。
三毛の模様がクリヤーでないこと、
しっぽが途中で曲がっていること、
鼻に黒い模様があることが
気になりました。
今回も市内に里親募集のポスターを作って
また、公民館や動物病院に掲示して
もらうことも検討しましたが、
以下の2つの理由から止めました。
ひとつは、見栄えがあまり良くないこと、
もうひとつは、野良猫の方が本人にとって
幸せかもしれないと思ったことです。
こみけちゃんは当然メスですから
避妊手術をしなければ、「ねこ算式」に
増えて行きます。
それで、避妊手術を受けさせることに
しました。
(避妊手術と耳カットで合計1万円!
何の因果で私がこんなかわいい野良猫に
大金を払わねばならないのか?
「あやしゅうこそ、ものぐるおしけれ」
不条理の世界です。)
子猫は1年も経たないうちに、子供を
産めるようになります。
1年で最悪?2回出産し、
1回あたり最悪?5匹産みます。
つまり、1年で2匹が12匹になるのです。
理論通り増えれば、数年で町内は
猫で足の踏み場もなくなります。
もっとも、野良猫を取り巻く環境は
厳しく、野生動物と同様、平均寿命は
短かいので理論通りには増えません。
今までの経験から、野良の子猫の
生存率は極めて低いことが分かっています。
公園で5匹の子猫が生まれた場合、
まず栄養不足や寒さで1匹が死にます。
元気な3匹は母親から離れて遊ぶように
なると、カラスに食われます。
また、まれには車にひかれて死にます。
1匹は栄養不良で小さく母親のそばから
離れないためカラスに食われず生き
延びます。
野良猫が短命なのは、
かわいそうな気もしますが、
別の見方として、
野良猫を「野生の山猫」と捉えて
それなり(過保護とならない程度に)
保護してやれば、それで野良猫にとっては
幸せではないかと思います。
犬と違って、猫は「野生味」を色濃く
残しています。小さなライオンに例えて
岩合さんの写真集まで出ています。
野良猫は自ら自然の中で
餌を捕る能力を備えています。
ねずみや蛇や蛙やトカゲなどを
捕えて飢えをしのぐことができます。
現に、自宅の庭で野良猫がトカゲや
ヤモリを捕まえるところを目撃しました。
また犬と違って、積極的に人を襲ったという
話は聞いたことがありません。
狂犬病のような恐ろしい感染症を
うつすこともありません。
避妊や去勢手術を施して増殖と騒音の
被害を減じ、指定トイレのしつけを
行えば、野良猫との共存は可能と考えます。
そのためには、もう少し多治見市行政の
前向きで主導的な関与と金の助成を
期待したいものです。
こみけちゃんの超能力
こみけちゃんを最初に見かけた場所から
筆者の自宅までは約700m離れています。
おまけにその間に4車線の国道19号線が
あり、生きて横切ることは子猫には
不可能です。
ところが、ある日、筆者の庭に
あの「こみけちゃん」が
いるではありませんか! 仰天!!
こみけちゃんにどうして来れたのと
聞きましたが、
はっきりと答えてくれませんでした。
自宅の庭でくつろぐ「こみけちゃん」
(平成29年5月末撮影)
悪く、「しっぽちゃん」に追いかけられ
抑えつけられて咬まれる光景を目撃しました。
そのため、移住したかったのでしょう。
散歩で付いた筆者の愛犬
柴犬「ちゃこちゃん」の
匂いをたどってきたのかもしれません。
その後、こみけちゃんをおいしいエサで
釣って捕獲し、避妊手術を受けさせました。
左耳をカット(サクラ耳)しました。
善意の方が知らずに2回目の避妊手術を
することをさけるために、「サクラ耳」
にしておいた方がよいのです。
手術後、こみけちゃんを約700離れた
元いた家に連れて行きましたが、3日後には
また筆者の自宅の庭でくつろいでいました。
最初は吠えかかっていた
柴犬のちゃこちゃんも
こみけちゃんに慣れました。
いやしをくれる
ペットよありがとう